10/02 イタリア買い付け旅行記 -シチリア④-
シチリアは、島と呼ぶにはあまりにも広い。面積でいえば、四国と九州を足して二で割ったくらいという。実際車を走らせてみると、端から端までゆうに5-6時間はかかる。立派な高速道路が通っていてもだ。そんなことで今回も長旅になった。


大人気バールの街をあとにして、南シチリアのオリーブオイル銘柄を二つも持つラグーサ県キアラモンテグルフィに向かう。20年来の付き合いのオリーブオイルはちょうど日本でいえばコシヒカリとかササニシキのような原産地指定の銘柄その名もトンダ・イブレアやモレスカ、ビアンコリッラ、ノッチェララーラといった数々の異なるテイストのオリーブオイルを絞る搾油所でもある。

最新鋭のマシンは、オリーブオイル圧搾機メーカーとの共同開発によって毎年改良を重ねており、熾烈さを極めるこの業界のトップを牽引している数少ないメーカーの一つなのである。そもそも最初から、彼らはマシンにかける情熱が深く、次々と各地のコンテストを勝ち抜いてきた。鋭利な刃物のような味わいもあれば、優しくジェントルで華やかなものもあるし、地元の人々が使うようなマイルドな使いやすいものまでラインナップも豊富。



午後1時半から2時間もの間、忙しくオイルを作り続ける巨大なマシン二機を要する大型の工場内で、熱を込めて語られてしまった。絞り始めてからまだ2週間というが、エメラルド色の絞りたて一番オイルはあまりにも美しく、優しい味がした。最近人気になってきた「ノヴェッロ」といわれるオリーブオイル。オリーブの成熟度によって絞る対象が次第に変わっていくのだが、このノヴェッロは、比較的早摘みのオリーブで「モレスカ」「ビアンコリッラ」を使う。
お土産に50本ほど購入することにした。



次は300キロのドライブが待っている。無事たどり着けるか???